MW

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

MW(ムウ) (2) (小学館文庫)

MW(ムウ) (2) (小学館文庫)

この作品は実に色々思い入れがありまして、未だにこの恐怖感というものを越える作品が少ないです。

MAN WOMANとも言われている由来の深い「ムウ」というとあるモノに関するお話。
兵器の恐ろしさ、政治世界の隠蔽作戦、薔薇族、罪と報い、復讐劇・・・色々な要素が実に巧みに盛り込まれながら、展開していくこの作品は、本当に深いと思います。
最後の終わり方は何とも・・・ですが、とても色々感じました。

私が印象深い理由には、作品の凄さ、だけじゃなくて、これを読んだ時期にあります。
大学受験の3月。
ことごとく試験に落っこちながらもどうすることも出来ず、もうすぐ大阪から千葉へ引っ越すという、重大な状態にありました。

その頃はまさに阪神・淡路の震災後。
父親だけは地震の恐怖も知らず、東京にて単身赴任していたのですが、
サリン事件というヤツも起こった時でした。

MWには地震と毒ガス恐怖のシーンがあります。
何だか直後でこんな本を買って読んでしまった自分がもの凄く恐ろしかったのです。